2020年 10月18日 (日) 14:00開演 (13:00開場)
よこすか芸術劇場
S席:10,000円A席:8,000円B席:6,000円C席:4,000円
学割会員割
※未就学児童は入場できません。
※ソーシャルディスタンス対応公演(前後左右に1席ずつ空席を設けて販売します)(2020.6.20現在)※感染状況が改善された場合には、前後左右の空席を追加販売する可能性があります。
※ご来場の際には、劇場の「新型コロナウィルス感染防止対策の取り組みと来場者の皆様へのお願い」をご覧ください。
◆マスクの着用及び事前の検温、手洗い、手指の消毒をお願いいたします。
◆以下に該当する方は、ご来場をお控えいただきますようお願いいたします。
・37.5℃以上の発熱がある方、または発熱が続いている方
・咳、頭痛、のどの痛み、全身倦怠感、鼻汁、鼻閉、味覚・臭覚障害、眼の痛みや充血、
関節・筋肉痛、その他平常とは違う症状の方
・新型コロナウイルス感染症陽性とされた方との濃厚接触がある方
・その他、体調に不安がある方
・過去14日以内に感染が引き続き拡大している国・地域への渡航並びに当該国・地域の在住者と
濃厚接触がある方
上記該当の方へは、ご購入済みのチケットは払戻いたしますので、公演1週間前から公演当日までにご連絡ください。
(横須賀芸術劇場 046-828-1602)
◆社会的距離の確保や咳エチケットにご協力ください。
◆コインロッカー、クロークはご利用いただけませんので、お手荷物は最小限でお願いいたします。
◆飲食カウンター、託児の各サービスは中止させていただきます。
”幻”が結びつける 2つの物語
15世紀に作られた能「隅田川」に、イギリスの現代音楽の巨匠 ベンジャミン・ブリテンが、触発されて作曲したオペラ「カーリュー・リヴァー」。この和と洋の異なる作品を、同じ空間で連続上演します。
異文化の作品を通して語られるそれぞれの魂の物語。是非、ご自身の目で耳で体感してください。
★公演プログラム★ 拡大版はこちら(PC推奨)
★横須賀芸術劇場ブログで記事掲載中!★
○「能「隅田川」×オペラ「カーリュー・リヴァー」連続上演”幻”稽古レビュー」(2020.10.1~随時更新中)
○「「川」のほとり〜満を持してよこすかの舞台に登場する二つの救済の物語へ 音楽評論家 加藤浩子」(2020.6.21)
○「能「隅田川」×オペラ「カーリュー・リヴァー」連続上演”幻” 公演に寄せて- 彌勒忠史」(2020.5.24)
○「能「隅田川」×オペラ「カーリュー・リヴァー」連続上演”幻” 公演に寄せて- 観世喜正」(2020.5.22)
★大学生モニター制度「横芸キテミテ!」★定員に達したため募集を締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました。
横須賀芸術劇場では、より多くの学生の皆さんに芸術に親しんでもらいたいという思いから、「初めての鑑賞=観劇デビュー」を応援する企画を行っています。
応募の中から採用された大学生の方を、対象公演にご招待いたします。(定員:5名)
詳しくは【こちら】をご覧ください。
2020年7月26日(日)於ヨコスカ・ベイサイド・ポケット
本公演に先駆け、演出・出演:観世喜正と演出:彌勒忠史両氏を迎えてプレトークを開催いたしました。
毎年当劇場で上演している人気シリーズ、「よこすか能」、「オペラ宅配便」にも携わるお二人。貴重な連続上演への期待がさらに膨らみました。
(当日のステージには紗幕を設け、ソーシャルディスタンスを保ちつつ本公演の幻想的なイメージを演出しました。)
《能「隅田川」×オペラ「カーリュー・リヴァー」連続上演”幻” 出演者からのコメント 鈴木准》
オペラ「カーリュー・リヴァー」狂女役のテノール歌手 鈴木准氏からコメントが届きました。
《能「隅田川」×オペラ「カーリュー・リヴァー」連続上演”幻” 出演者からのコメント 与那城敬&坂下忠弘&加藤宏隆》
オペラ「カーリュー・リヴァー」出演の3人からコメントが届きました。
出演
■能「隅田川」
狂女 観世喜正
梅若丸 観世和歌
渡し守 森 常好
旅人 舘田善博
笛 竹市 学
小鼓 飯田清一
大鼓 亀井広忠
後見 観世喜之 遠藤喜久
地謡 弘田裕一 駒瀬直也 中森貫太
中所宜夫 佐久間二郎 小島英明
桑田貴志 中森健之介
◆オペラ「カーリュー・リヴァー」
指揮 鈴木優人(オルガン)
狂女 鈴木 准
渡し守 与那城 敬
修道院長 加藤宏隆
旅人 坂下忠弘
霊の声 横須賀芸術劇場少年少女合唱団団員
巡礼者たち 金沢青児 小沼俊太郎 吉田宏
寺田穣二 寺西一真 山本将生
奥秋大樹 西久保孝弘
演奏 カーリュー・リヴァー・オーケストラ
フルート 上野星矢
ホルン 根本めぐみ
ヴィオラ 中村翔太郎
コントラバス 吉田 秀
ハープ 高野麗音
パーカッション 野本洋介
オルガン 鈴木優人
副指揮 平野佳子
合唱指揮 谷本喜基
演出:観世喜正 ■、彌勒忠史 ◆
演目
■能「隅田川」
能「隅田川」は、場面が移り変わるごとに変化していく母の心情を、能ならではの表現で描いています。
武蔵と下総の境を流れる隅田川。渡し場にやって来た母は、緩急のある囃子に合わせて物狂の心の高ぶりを示します。乗船を乞う際には、古の在原業平の「名にし負はば、いざ言問はん都鳥、わが思ふ人はありやなしや」の歌に子を思う気持ちを重ねて、物狂の芸を見せます。
隅田川の船上。船頭は、ある少年の話を語り始めました。「一年前の三月十五日、まさに今日、人商人の連れていた十二三才の少年が、病のため隅田川のほとりで亡くなった」と。第三者の視点による語リですが、船頭の少年への同情がにじみ出ています。また、能面のわずかな動きを通して、話をじっと聞く母の不安も感じられる場面です。
対岸で母は船頭を「少年の年齢は。名前は…」と問い詰めます。その少年こそ我が子梅若丸と確信した母の絶望……。梅若丸の塚の前で泣き伏した母が、大念仏に加わると、地謡の謡う、哀愁に満ちた大念仏の響きの中から、「南無阿弥陀仏」と梅若丸の声が聞こえ、梅若丸の亡霊が現れます。母は手を差し伸べますが、亡霊の姿は消えてしまいます。やがて夜が明けると、草の茂る塚に立ち尽くす母の姿がありました。観る者に深い余韻を与える作品です。作者は世阿弥の息子、観世元雅。
法政大学能楽研究所 兼任所員 中司由起子
◆B.ブリテン作曲 オペラ「カーリュー・リヴァー」
1956年2月、東京で能「隅田川」を見たブリテンは「シンプルにして感動的な物語…それはまったく新しい “オペラ的な” 体験だった」と語った。そしてオペラ(教会上演用寓話)「カーリュー・リヴァー」は生まれた。舞台は架空の川へと移され、中世イギリスの宗教劇へと変換された。修道士たちの単旋律聖歌、時を刻む打楽器と、雅楽の笙のように空間に広がるオルガンで、厳かに物語が始められる。
カーリューとはダイシャクシギのことで、海岸の泥地や内陸の湿地を好む鳥である。はじめ低く、続いて滑らかに音高を上げて鳴く声が「カーリュー」と聞こえることからその名がついたとされる。母が、奪われたわが子を捜し彷徨い、狂女となって嘆く旋律はまさしくこの鳴き声だ。巡礼の人々や旅人に寄り添う川のせせらぎ、渡し守の舟漕ぐ動き…音楽は情景を目の前に浮かび上がらせる。西洋と東洋が混じり合う不思議な響きの隅々に、能『隅田川』への作曲家の敬意が満ちている。狂女が旅の果てに辿り着いた場所で人びとと祈りが一つになった時、そこにいる皆が奇蹟を「体験」する。
オペラ歌手 鈴木准
お問い合わせ
横須賀芸術劇場 046-828-1602
協賛 エイビイ/株式会社ヤチヨ
助成 芸術文化振興基金
後援 横須賀市/ブリティッシュ・カウンシル
beyond2020プログラム認証事業/神奈川県文化芸術活動再開加速化事業補助金 対象事業