よこすか芸術劇場(大劇場)とリハーサル室は、改修工事のため、1994年2月に開館して以来、30年にして初めての長期休館に入っています。
2018年に、横須賀市が市内公共施設の天井を調査した結果、よこすか芸術劇場の客席とエントランス、大・小2つあるリハーサル室の4ヵ所で改修が必要と診断されました。
それから6年。遂に、天井耐震化の工事(特定天井改修工事)がスタートしました。
工事中は、天井改修のほか、舞台照明(客席照明のLED化など)と舞台音響(スピーカーの更新など)の更新作業や、ロビーのお客様用トイレの自動水栓化などにも着手します。
これまで4,400を超える公演、のべ530万人を超えるお客様にご来場いただいてきたよこすか芸術劇場は、しばしのお休みをいただいたのち、2026年9月にリニューアルオープンの予定です。
【特定天井とは】
高さ(6m)・面積(200㎡)・質量(2kg/㎡)が国の定める基準を上回り、日常的に人が利用する場所に設置されている吊り天井のこと
いま、劇場の中で何をしているの?
工事が終わったら、何かが変わるの?
そういった皆様の「?」にもお答えしつつ、よこすか芸術劇場の「いま」をレポートしていきます!
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1回目となる今回は、実際に工事に入る前の準備についてお伝えします。
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よこすか芸術劇場は、2024年7月から休館していますが、まずはじめに着手したのは、備品の保管状況の確認と新たな保管場所の確保でした。
皆さんが普段ご覧になる舞台は、間口18m×奥行19mの空間で、よこすか芸術劇場には、それとほぼ同じ広さの袖舞台が左右両側(上手・下手)にあります。利用頻度が高い舞台備品は、広いその袖舞台で保管しています。また、ロビーには、多数のお客様をお迎えできるようソファや立て看板などの備品を数多く揃えています。
それらを傷めないように移動させて工事の粉じんから守ることと、ピアノなどを環境の整った場所で保管することが大事で、代わりとなる保管場所を決めて、職員と舞台スタッフが協力して大移動を行いました。
オーケストラピットの部分の客席も、ロビーのソファも移動させて。
うわっ!カーペットにソファの跡・・・。
よこすか芸術劇場のイメージカラーでもある赤いカーペットも、時間とともに、色がかなりあせてしまったのがよく分かりますね。
さあ、劇場側は受け入れ準備、万端です!
本格的な工事は、2025年1月から。
まずは、30年間で一度も取り外したことがないどん帳や、天井の真下に並んでいる客席を撤去するところから作業はスタートします。
次回は、そのあたりを中心にお伝えできればと思います。
それではまた、「よこすか芸術劇場 天井改修工事レポートVol.2」でお会いしましょう。