YOKOSUKA ARTS THEATRE

リーディング・オペラ「蝶々夫人」について演出 彌勒忠史さんに聞きました

【公演概要】
リーディング・オペラ《op.2》『蝶々夫人』
-プッチーニ没後100年記念-
2025年3月15日(土) 13:00/17:00開演
   3月16日(日) 13:00開演
ヨコスカ・ベイサイド・ポケット
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Q.今回の公演、様々なバックグラウンドで活躍されている方々と3人の奏者が出演します。実際この組み合わせでどのように物語が進んでいきますか?

 横須賀芸術劇場では、ヨコスカ・ベイサイド・ポケットで20数年間オペラの公演が続いてきましたが、今年はリーディングドラマ!つまり朗読劇として「蝶々夫人」を上演します。

 そもそも歌というのは言葉に感情がこもると、それが節を持つ。そしてそれがメロディーに昇華していくというのが本来の形なのかと思うので、せりふとしてそこに優れた俳優がいて、物語が進行していけば、それがすなわち音楽的な劇になっていくんじゃないかなと思います。
 そのために今回は本当に優秀な歌い手の方を俳優としてお迎えして、そのせりふがまるで歌のように昇華していく朗読劇というのを楽しんでいただければと思います。
 朗読劇ですので、基本的には動き回らず台本を読んで聞かせます。ただ、やっぱり歌い手として優秀な方たちばかりなので、歌を歌っていただいたほうが華やかになりますし、より感情が強く、ドラマが強く伝わるんじゃないかなと思いますので、時々歌が入ります。

Q.オペラの醍醐味の1つ、オペラアリアや重唱はどのようになるのですか?

 オペラでは、ここが聴きどころっていう有名なアリアというのがあるんですけれども、そういう場面では今回の朗読劇でも歌を挿入することを考えています。ただ、それがプッチーニの蝶々夫人の音楽をそのまま使っているとは限りません。
 今回は器楽陣も強力で、音楽的にも充実しているので、どうぞお楽しみにしてください。

Q.演出からの出演者の皆様について

 まず主役の柏木さんは、とあるテレビ番組で”歌がうまいアイドル”の選者をしていて知りました。ライブにもお伺いさせていただいたのですが、すごい盛り上がりで、こんなエネルギーを作れる歌手が蝶々夫人を演じたらいったいどうなるんだろうと、私自身がとても楽しみにしています。


蝶々夫人:柏木ひなた

 上原さん宮原さんは、東京藝大の後輩にあたります。
 ミュージカルをはじめとしたフィールドでお2人ともご活躍ですが、朗読劇の「声優」としても期待以上でした。歌はもちろんのこと、特に台詞が素晴らしいです。ちゃんと声でドラマを作りあげることができる、頼れる俳優たちです。

 
ピンカートン(アメリカ海軍士官):上原理生   シャープレス(領事):宮原暢浩(LE VELVETS)

 そして笑三郎さん。私は18歳の頃から歌舞伎座に週5日通いつめていた、歌舞伎オタクですので、非常に共演が楽しみです。実は笑三郎さんはオペラの所作の指導に携わることもあり、共演している声楽家も多く、今回の舞台も、彼の出演を楽しみに観に来てくれる同僚もいるようです。


スズキ(女中):市川笑三郎