YOKOSUKA ARTS THEATRE

横須賀芸術劇場少年少女合唱団はいよいよ7/16にサマー・コンサートを開催!

110名の団員が心を込めてお贈りする“歌の風景”と“メッセージ”

 1997年創立以来、25年にわたり活動を続けてきた横須賀芸術劇場専属の少年少女合唱団が、いよいよ7月16日に42回目の定期演奏会「サマー・コンサート‘23」を行います。小学2年生~高校3年生までの団員が繰り広げるその多様なステージと演奏曲の魅力についてご紹介します。

 「♪か~ら~す~、なぜなくの~」というちょっと哀愁のある、でも温かな気持ちになる“七つの子”。昔ながらの日本の童謡にはこれからも語り継ぎたい名曲が沢山あります。小学2年生~小学4年生約30名がお贈りするのは、このような童謡に加え、現代の子ども達にも人気の“ミッキー・マウス・マーチ”や“ありがとうの花”などを取り入れたスペシャル・メドレーです。振り付きの作品もあり、微笑ましい舞台になることでしょう。

 小学5年生~中学2年生 約40名は、木下牧子作曲の抒情小品集『月の角笛』から4曲を演奏します。シンプルな詩と美しいメロディーで紡いでいく4つの情景。「うぐいす」「ほんとに きれい」「月の角笛」「つらら」 はいずれも季節を感じることができる作品です。シンプルだからこそ、目の前に情景が浮かびあがり、心に沁みわたってくる、そんな作品です。

 入団したての時は“ドレミ”が分からなくても、練習やステージの経験を重ねるうちに譜面を読めるようになっていく団員たち。上級生になればなるほど歌のレパートリーは増え、難易度も上がって、外国語作品にも取り組んでいます。

 中学3年生~高校3年生 約40名がお贈りするのは、現代のスペインやアメリカの作曲家の手による3つの宗教曲。西洋音楽、クラシック音楽の起源はキリスト教の聖歌、つまり“歌”だと言われています。今回は現代の作曲家なので、“難しくてお堅い”宗教曲のイメージとは異なる魅力をお届けできることでしょう。合唱の醍醐味でもある“ハーモニーの美しさ”を是非お楽しみください。

 この合唱団が西洋音楽と同じように大切にしているレパートリーが日本の曲です。日本固有の音階や響き、その美しさを約80名の団員がお届けできるよう、励んでいます。民謡「八木節」「会津磐梯山」やこどもうた「ここのお背戸で」を松下耕作曲の合唱版でお聴きいただきます。  

 最後にお贈りするのは、今年3月に神奈川フィルハーモニー管弦楽団と共演した山本直純作曲 児童合唱と管弦楽のための「えんそく」のピアノ伴奏版です。

 この作品は、クラシック音楽の大衆化に尽力し、”ひげの指揮者”として親しまれた山本直純(1932~2002)が作曲した児童合唱組曲の草分け的な作品。童謡”さっちゃん””おなかのへるうた”などの作詞家で芥川賞作家でもある阪田寛夫の詩「えんそく」を題材にしています。こども達の目線で書いた、ワクワクするような遠足の一日がリズミカルな曲で始まります。友だちとどんどん歩いていって見えてくる景色、子ども達の笑い声、大好物のお弁当、ひと時の休息、眼下に広がる雄大な景色など、子ども達が見る風景が見えてくるようです。

 ただただ明るいだけでなく、ちょっぴりホロっとさせるのも山本直純の音楽ならでは。懐かしい“遠足”の世界へ一緒にいきましょう!

横須賀芸術劇場少年少女合唱団ステージ42
サマー・コンサート’23

2023年 7月16日 (日) 15:00開演 (14:15開場)
よこすか芸術劇場