ヨコスカ ジャズ ドリームス 2017

YOKOSUKA JAZZ DREAM 2017@よこすか芸術劇場

2017.7.14

 昨年30周年の節目を迎えたジャズの“真夏の夜の夢”——YOKOSUKA JAZZ DREAMS。31年目の新たな歴史の門出には、現在進行形で進化し続ける豪華なアーティストが集い、横須賀の夜をジャズで彩ります。

 昨年、復帰作となるアルバム『Tea Times』を発表した大西順子は、第8回以来となる23年ぶりの登場。お馴染みのトリオ編成でのステージは、大胆にして繊細、強靭にしてしなやか、デモーニッシュにしてクールといった、相反する要素が鍵盤の中でひしめき合うピアニズムの醍醐味を堪能させてくれるはず。今回はバランス感に優れたゲストのホーン陣との絡みもあり、彼女のピアノに刻まれたシグネチャーがどれだけカラフルな輝きを放つかにも期待大です。また『Tea Times』自体が、キャリア初の外部プロデューサー(菊地成孔)を迎えるなどの冒険を満ちた作品ということもあり、アルバムでの経験とその後のライブを通じて今なお進化し続ける演奏は、このタイミングだからこそ必見です。

 一方、イベントではお馴染みの顔、日野皓正は5年ぶりの登場。近年では、学生バンドなどの後進の指導にも積極的な活動を見せていますが、その通奏低音には「ひとりひとりが魂を伝えていく」意味の“Each One Teach One”というジャズの教えが響いており、マイルス・デイヴィス、アート・ブレイキー、ライオネル・ハンプトンなどから日野皓正が受け取った魂は、今回のイベントを通して若い世代にも伝承されることが期待されます。またその豪快さの中に無言歌を紡いでいく世界基準のプレイは、常に限界を超えていこうとしながら刺激的な音楽的環境を模索し続けており、近年ではdj hondaやcobaといった同じく世界を舞台に活躍するアーティストとコラボしたアルバム『Unity -h factor』を発表。6月にSUGIZO(LUNA SEA)やゴスペラーズなどの多彩なアーティストを迎えたアルバム『SHAKE』を発表したばかりの今回のゲストTOKUとのケミストリーも、御年75を目前にしても尚新しい音楽の風景をオーディンスとプレイヤー本人に見せるのではないでしょうか。

 そしてウインド・ブレーカーズを率いた第25回(2011年)以来、スペシャルビッグバンドを率いての登場となるのは日本のビッグバンド・シーンの重鎮、前田憲男。2017年6月まで放映されていた『笑ゥせぇるすまんNEW』のエンディングテーマで高田純次が歌う「ドーン!やられちゃった節」の作・編曲を手がけるなど、今なお旺盛な活動を見せる前田憲男が、今回ゲストとしてコラボするのが昨年歌手生活50周年を記念するカヴァー・アルバム『ピンキーの女唄』を発表した今陽子。日本のミュージカル女優の第一人者であるピンキーの豊かな表現力とバンドごとでスイングすることが予想されるビッグバンドとの華やかな共演は、“真夏の夜の夢”に相応しいマジカルな瞬間を見せてくれるはずです。