本選結果
 2014年(平成26年)4月23日(水)から4月29日(火・祝)まで1週間に亘り、よこすか芸術劇場で、若いピアニストたちによる白熱した演奏が繰り広げられました。
 全国から集まった74名が第1次予選に臨み、ショパン、ラフマニノフ、リスト、スクリャービンの練習曲を組み合わせて披露。第2次予選では24名がベートーヴェンのソナタ全楽章を演奏しました。そして、最終日の4月29日(火・祝)、選ばれた8名がリサイタル形式の本選に挑みました。

 結果、第1位には野上真梨子さん(桐朋学園大学修了、23歳)、第2位には高倉圭吾さん(東京藝術大学2年、19歳)、白瀬 元さん(東京藝術大学附属音楽高等学校3年、17歳)がそれぞれ選ばれました。入賞者3名には、賞金と賞状が授与されたほか、表彰式後に行われた記念コンサートでの演奏に、来場者からは未来への期待を込めて盛大な拍手が送られました。彼らは、副賞として今後当劇場で行われる主催公演へ出演します。
 なお、期間を通じて横須賀市内はもとより、東京ほか全国から延べ1020名もの多くの人にご来場いただきました。

第1位
野上真梨子 のがみ まりこ
野上 真梨子 (23歳)
千葉県市川市出身
桐朋学園大学修了

[本選演奏曲]
リスト     スペイン狂詩曲
スクリャービン ワルツ 作品38
        左手のための小品より 2. ノクターン
        ピアノ・ソナタ 第5番 作品53
【賞金】100万円
【副賞】優勝者記念リサイタル
よこすか芸術劇場
【コメント】
 この度は素晴らしい賞をいただき、大変光栄に思っております。
 このコンクールでは準備する曲数も多かったので、最後の本選まで集中して本番に臨むことが自分の課題でもありました。短期間で3回もの舞台を踏ませていただけて、それぞれのプログラムと向き合うことができ、本当に勉強になりました。また今回初めてこのコンクールに挑戦しましたが、まずホールの広さと天井の高さに驚きました。最初は音が届いているのか不安がありましたが、コンクールではないような温かな雰囲気もあり、次第に響きを楽しみながら演奏することができ貴重な経験となりました。審査員の先生方、コンクールスタッフの方々、そして何よりご指導下さった先生方に心より感謝の気持ちでいっぱいです。
 秋によこすか芸術劇場でのリサイタルをさせていただけることになり、大変嬉しく思っています。またあのホールで演奏できること、横須賀の皆様にお会いできることを今からとても楽しみにしております。
 これからもより一層努力して、様々な経験を重ね、音楽的にも人間的にも成長していきたいと思います。本当にありがとうございました。

第2位
高倉圭吾 たかくら けいご
高倉 圭吾 (19歳)
北海道札幌市出身
東京藝術大学2年

[本選演奏曲]
フランク 前奏曲、コラールとフーガ ロ短調
リスト  巡礼の年 第2年「イタリア」 S161より
      7. ダンテを読んで〜ソナタ風幻想曲〜
【賞金】45万円
【副賞】フレッシュ・アーティスツ from ヨコスカ
ヨコスカ・ベイサイド・ポケット
【コメント】
 準備した曲を全て演奏させて頂けるだけでも幸せでしたが、このような素晴らしいコンクールで2位を頂けたことにとても驚いており、しかし素直に嬉しくもあります。自分のような若造には勿体無いほどの素晴らしい会場で、1週間に渡り演奏できたというのは貴重な経験でした。
 第4回のコンクールに出場した際、高校生だった自分に多くの課題をこのコンクールは与えてくれました。そして今回も同様に、今後どのように自分の音楽と向き合っていけば良いか、創り上げていけば良いかを提示してくれた気がします。漠然としていますが、焦らず一歩一歩進んで参りたいと思います。
 最後になりますが、コンクール、そして出場者を影で支えて下さっていた劇場スタッフの皆様にこの場をお借りして深く御礼申し上げます。ありがとうございました。

第2位
白瀬元 しらせ つかさ
白瀬 元 (17歳)
福岡県福津市出身
東京藝術大学附属音楽高等学校3年

[本選演奏曲]
ショパン    舟歌 嬰ヘ長調 作品60
ドビュッシー  喜びの島
プロコフィエフ ピアノ・ソナタ 第7番 変ロ長調 作品83 「戦争ソナタ」
【賞金】45万円
【副賞】フレッシュ・アーティスツ from ヨコスカ
ヨコスカ・ベイサイド・ポケット
【コメント】
 最初に、今回の第五回野島稔よこすかピアノコンクールで第二位を頂けたこと、そしてこのような素晴らしい機会を与えてくださった方々に感謝を申し上げます。
 私は、現時点での自分の音楽がこの大きなコンクールでどこまで通用するのか、チャレンジ精神をもって応募しました。コンクール期間中の約一週間は、絶えない緊張感の中で、自分のテンションを維持しながら生活していくことの難しさを痛感しました。演奏に関してだけではなく、メンタル面も鍛えられたということは、今の自分にとっては大きな収穫だったと思います。
 今後は、自分に与えられた全ての機会、人との出会いを大切にし、人間的に大きく成長したいと思っています。そして表現力豊かな演奏者になることが目標です。

<野島稔審査委員長の講評>
野島稔審査委員長  今回は、テープ審査からレベルの高さを感じ、実際の演奏はその期待を上回るものでした。特に本選は内容の濃いもので、私自身海外も含め他のコンクールの審査も行っていますが、これほどレベルの高い演奏は稀でうれしく思います。
 参加者それぞれ個性を十分に出した演奏、集中力ある演奏で、他の審査委員も含め、順位をつけることが難しいほど混戦でした。
 コンクールという貴重な体験を自身で受け止めて、自分の成長に役立て、自分の音楽を探し求めてほしいと思います。
 若い演奏家へは温かい拍手や応援が必要です。良い時もあれば悪い時もあるが、それを乗り越える力として聴衆の温かい応援が必要です。


前列左から
野島 稔審査委員長、白瀬 元(第2位)、野上真梨子(第1位)、高倉圭吾(第2位)、審査委員 神谷郁代
後列左から、審査委員 若林 顕、野平一郎、迫 昭嘉

MINORU NOJIMA YOKOSUKA PIANO COMPETITION 2014